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地域通貨によるコミュニティの再生

第6章 和歌山における地域通貨の可能性(和歌山県の特徴から)

第1節 中山間地域と都会との交流媒体としての地域通貨

地域通貨を研究していく過程で、地域通貨を和歌山県で有効に活用する場があるのだろうか、また、それはどんな形の地域通貨がよいかを考えてきた。和歌山の現状は、中山間部の過疎化、大量販店による地域経済の衰退、第一次産業の衰退等、人口の流出、富の流出により地域の活力が失われていることが一番の問題であろう。この人口流出、富の流出を食い止めるために地域通貨が有効に働かないか考察するとき、地域通貨の基本的な役割は、地域通貨の「やって欲しいこと」「できること」による「人と人とのふれあい」を地域内で自己完結することを第1ステップとし、第2ステップとして地域以外、特に都会の人、若年者との交流により中山間部内へ呼び寄せることで中山間地域の活性化を図ることであろう。第3章で記述した地域通貨「アースディマネー“r”」は和歌山県における地域通貨の有効活用にとって一つの示唆を与えてくれるものである。

強い通貨である法定通貨は、強いところは益々強く、弱いところは更に弱くしていく性質をもっている。一方、地域通貨は弱いところを強くしていこうとする性質をもっている。

社会の中で対立するものとして次のものが挙げられる。

  • (1)社会的弱者(1人暮らしの老年者等)と社会的強者(資本家等)
  • (2)過疎地域中山間部と都会
  • (3)地域商店街と大型量販店
  • (4)第1次産業、第2次産業と第3次産業
  • (5)旧市街地域と新興地域

2000年世界農林センサスによる県面積の76.8%が林野面積を有している。中山間部では過疎化が一層進展しているのが現状である。中山間部では農林業が主な産業であるが、農林業の衰退は著しい。先の対立する社会現象のうち、和歌山の特徴をとらえた地域通貨を考える時、(2)の中山間部と都会との関係を上手く結びつける地域通貨が有効であるように思われる。次ページに図示するような中山間部と都会との交流を促進し、両者が活性化する触媒の役目を果たす地域通貨が考えられる。農林業の手助けに都会から来てもらい、農林業者はこの人達に地域通貨を支払う。一方、中山間部の農林業者は、都会の商店街と提携して農林業の生産物を「円と地域通貨」で販売する。このシステムでは地域通貨が都会と中山間部を循環し、都会からの人の流入と、都会では中山間部からの新鮮な生産物を商店街で販売することで活性化することになる。地域通貨の第1ステップである地域内の助け合から、第2ステップの中山間部と都会の交流により地域通貨の大きな流通領域ができ、コミュニティが活性化することになる。

これが和歌山県の特徴を生かした1つの地域通貨の生き方であると考えられる。

和歌山で地域通貨が各所で立ち上げられ、地域通貨の基本である第1ステップが順調に推移した後に、第2ステップへと移行していくことが望ましい事であると思われる。

和歌浦地区の地域通貨は、先の(1)、(3)を第1のステップとし、第2ステップとして(2)を目指している。

和歌山県における広域的な地域通過によるコミュニティ活性化イメージ

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